木曜日と金曜日

前に会った時

次に会ったらどうするか考えといてって

言ってたけど



次に会ったら君はなにも言わなくて

わたしもどうしたらいいかわからなくて

うやむやになった



前に付き合ってたひとのこと

結婚についてとか

何個か聞いてきた君だけど




普通に答えたけど

それから手をとられて

時期にさよならしたけど




次の約束もなくて

わたしどうしたらいいのか

わからないでいる



何もないまま

鏡の前に並んでる

寂しそうにうれしそうに



君の手を待ってるのか

待ってないのか

会いたいのか




会いたくないのか会いたいのか

ここまで来たらもう

どうしたらいいか何もわからない














きらきらひかる

飲みたいものがなにかわからなくて

頼んだ甘ったるいココアと

溶けていくソフトクリーム



なにを話したっけ

真正面できみは

どんな顔をしていたっけ



白いボトルときみの言葉に

きらきら

吸い込まれた日曜日が



気づいたら終わっていて

気づいたら夜道を歩いてたのが

ひとりじゃなかったこと



こころがいつも

ひとりでいたのに

ひとりじゃないような気がした




あったかくて優しかった

右手の感覚は

夢みたいにさらりとしてた



きみはどんな顔をしていて

わたしはどんな顔をしていたか

覚えているなら聞きたいけど



きみが考えていることも

ほんとうはぜんぶ

ありのまま聞きたいけど



苦しいことも言えないで

綺麗なことも言えないで

私は何て、言ったらいい




どんな顔して

どんな言葉で

きみに伝えたらいい




あの日嘘をついたあの人のことが

あの日よりとても汚れて見えた

そんな日曜日













神さまがいる街

ほんとうはあの時から

もう会わないなって思っていたのに

1時間前になってから

ごめんねって言ってくるの

思ってないのに

わらってないのに

にこにこマークつけてくるの



神さまがいる街は

居心地がいいですか

壁紙青くしたその部屋では

何かいいことがありますか

微笑みかけるようなふり

淋しくならないですか

ゆらゆら泳いで着いた

朝に色はありますか



神さまがいる街に

わたしはしばらく来ない

聞こえないように呟くね

ほんとうに楽しかったのありがとう






神さまがいる街

綺麗で光のない目

大人しそうで

元気なのに

元気が無いような



優しくて肯定的

ふんわりした声としぐさ

会話もすべてゲームみたいに

すらすらクリアしていく


その器用さで

生きてきたの

するするすり抜けて

生きてきたの



わたしもそのゲームに

参加していたんだね

たった2回でエンドロール

あっけない終わりかた




ありがとうって

どんなときに使う言葉か知ってる?

さようなら

もう会えないや、の意味だよ



なにも返さなかったのは

せめてもの仕返し

そんなことしか

頭もまわらないで







病気になったことに

理由があるとしても

君の細くて華奢な手を

優しく引くことなんかできなくて













火曜日と水曜日

数日後は

電車に揺られていた2時間弱

白い席が迎えにきて

山と川のなかに

古い建物が見えた

その窓から見える緑はわたしを癒す

君はもう6年くらいみている景色




何回目かわからない

何回だっていい

外にごはんを食べに行ったら

帰って眠たくなってそのまま夢のなか


起きたって今日が

何曜日の何時かなんてわからなくて

でももうどうでもいいよ

今はこんな生き方でいいよ



痛むのはどこなのか

それは治るのか

悪化していくのか

きみにはわかる?


どこも行けないわたしのこと

上からみている?



ほんとうは伝えたいことがもっと

たくさんあったはずなのに

なにひとつ、言えなかったね

でも言えたってきっときみは

優しくわらうんだ

それが苦しい














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