オミクロン株の入院率、デルタ株より低下 英国や南アの初期調査で判明

12/23(木) 11:09

(CNN) 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」について、デルタ株に比べて重症化率や入院率が低い可能性を指摘する研究論文が相次いで発表されている。

英エディンバラ大学が22日にオンラインで発表した論文によると、オミクロン株に関連した入院リスクはデルタに比べて3分の2減少することが分かった。この研究は、スコットランドで実施した調査に基づいている。

21日に医学論文サイトの「medrxiv.org」に掲載された別の論文によれば、オミクロン株の感染者が入院する確率はデルタ株感染者に比べて80%低いことが分かった。ただ、入院した場合の重症化リスクはデルタ株と変わらなかった。この研究は南アフリカでの調査に基づく。

いずれも初期のデータに基づいており、査読が行われる医学誌にはまだ掲載されていない。

スコットランドの調査では、11月1日〜12月19日に確認されたオミクロン株の症例2万3840例と、デルタ株の症例12万6511例を比較した。入院したのはオミクロン株の感染者が15人、デルタ株の感染者は856人だった。

「数は少ないものの、この研究は朗報だ。ワクチンを2回接種した若者の入院がデルタに比べて3分の2減るということは、多くの人にとってオミクロンが軽くなることを示唆している」。いずれの研究にもかかわっていない英オックスフォード大学のジェームズ・ネイスミス教授は、英サイエンス・メディアセンターが22日に発表した声明の中でそう指摘した。