本編の終わりの小話を備忘録

エピローグ(数年後)より前時間かな











戦争から数ヶ月、廃墟化は止まったが復興には遠い現実

世界保全機構は学園の知覚者を復興の象徴として動き出す

図書館長に呼ばれた九龍颯刃

戦争を止め、崩壊を止めた颯刃は未来への希望像を背負う

あの日、空から墜ちて来た救世主の姿を作る事で知覚者と人間の蟠りと廃墟化した世界に希望を抱かせる為だった


自身が望み選んで汚した手でも、
沢山の犠牲と悲劇の上の終結と知っていても、今少しの前進の糧になる道


世界は、そんな不明瞭な偶像を希望にすり替えて、動き出した










戦犯者から受け取ったのはその仲間達と意志

見て見ぬふりの犠牲と悲劇を忘れず
光の届かぬ場所にも駆け付ける為に

一馬漣はリベリオンを引き継いだ

混迷する社会、秩序では統率出来ない闇の中で反旗を翻す


若い青年に代わり、コネクターが繋げる人脈

異端を嫌う人間の風潮
弱者を喰らう欲望
行き届かない綺麗事

両手の武器を下ろす事無く戦う道を進む




人々の餌になる作り上げた偶像希望
人々の悪になる弾かれた犯罪者達


大切なモノの為に、出来る事を











五鴉斎は、旅をしていた

見掛けの平安も渦巻く欲望も興味無く
その視線の先へと歩を進める


下らなく退屈な世界に囚われたモノに、飛び越えた真理の先で贄になったモノに、出逢う旅路

同伴者は狂った生命を正しながら
埋没する真実も証す

世界数列の細かな綻びを紡ぎ
再びその器へと充たし込む


長い長い旅路は、まだ始まったばかりだ