…はい、何故ワタクシがお呼びになられたので御座いましょう…?

あぁ、「そんな事はどうでもいい」と…。

まぁ、そうで御座いますね…。






その様な成り行きで、
今宵アナタ様を導く事に相成りました。


え、解らない?

良いのですよ、理解する必要は御座いませんから…。

ただ、これよりワタクシが導く世界。

それだけは、覚えて居て下さいませ…。

アナタ様が向かわれるのは[死者の世界]で御座います。


おやおや…、急に顔付きが変わりましたね…?

問題は有りません。

コレは仮初め、言わばリハーサルで御座います。

魂をほんの数分、お借りするだけ…。

無論直ぐに[戻る]事が出来ますよ。

ふふっ…アナタ様が成すべき事柄を終えれば…ですが…。

ご安心下さい、何も無知な儘のアナタ様を放り込む程冷徹では御座いませんから。

アナタ様には[死者の力]をお与え致します。

しかし、全てでは御座いません。

そして、[時を渡る術]としてワタクシが共におりましょう。

ふふふ、アナタ様にはワタクシと力が御座います。

恐れる事は御座いません。

ワタクシが死者のレッスンを致します。
アナタ様は、その身で見、考えた様に成されば宜しいので御座います。




さぁ、直に序幕が上がります…。

ワクワク致しますねぇ…。

え?「ワタクシは何者か?」ですって…?


……ふふふ…そんな事、どうだって宜しいのですよ…。

ワタクシが[ナニモノ]で在ろうと、アナタ様には今宵限りの夢現…で、御座いますから…。





では、参りましょうか?



[死者の世界]へー…