葬儀で留守中の家に盗みに入ったとして、窃盗罪などで起訴された福岡県行橋市西泉7、無職甘水陽子被告(62)が、「路上に設置された葬儀場の案内看板で、亡くなった人の名前を確認し、自宅を割り出して盗みに入った」と供述していることが、福岡県警行橋署の調べで分かった。

同署は、甘水被告が昨年5月から今年6月にかけ、行橋市や北九州市など2市3町で、未遂を含めて窃盗や住居侵入計77件(被害総額約1200万円相当)の犯行を繰り返したことを確認。うち3件(同208万円相当)について、窃盗と住居侵入の罪で行橋区検に送検した。

同署によると、甘水被告は、路上に設置された葬儀場の案内看板を見て、亡くなった人の名前を確認。看板に名字しか記載されていない場合は、葬儀場まで出向いてフルネームを調べていた。電話帳などで自宅を割り出し、葬儀の時間に合わせて盗みを繰り返していたという。

甘水被告は6月4日、行橋市の民家に侵入し、外に出てきたところを警戒中の同署員に現行犯逮捕された。甘水被告は同署の調べに対し、「金に困ってやった」と供述しているという。
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