コロナワクチン 接種直後に死亡は1300人超 割り切れぬ遺族の思い

2021年11月22日 06時00分

 国民の7割超が新型コロナウイルスのワクチン接種を2回終え、国は3回目の接種に向けて動く。心配なのは副反応だ。これまでの接種で発熱や倦怠感を経験した人も多いだろう。より重篤な症状はないのか。接種直後に死亡した人はこれまでに1300人を超える。厚生労働省は「接種が原因で多くの人が亡くなったということはない」との立場だ。だが、遺族には割り切れない思いを抱えている人がいる。(荒井六貴)

◆海外で37歳男性 因果関係証明できず

 この夏、会社員の男性(37)がワクチン接種の直後に死亡した。男性は製造業の会社に勤務。数年前から、工場の責任者としてベトナムに赴任していた。妻と、子ども3人は関東地方の自宅に残していた。

 「運が悪かったとしか言えない。コロナにかかったとしても死なないかもしれないのに…」。息子の早すぎる死に父親(67)は悔しさをにじませる。