尾身会長の発言に元厚労省医系技官かみつく「飲食店ばかりに命令して、医療機関には何も命令してこなかった。分科会の罪は大きい」

 政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長が15日の参院内閣委員会閉会中審査で「人々がコロナ疲れで、緊急事態に慣れ、飲食店から『限界だ』という声も聞こえてくる。人々の行動制限だけに頼るという時代はもう終わりつつある」と発言。17日のABCテレビ情報番組「正義のミカタ」(関西、東海ローカル)に生出演した元厚労省医系技官で医師の木村盛世さんは「最初から分かってきたことで、いまさら何を言っているのか」と批判した。

 木村さんは「私たちは行動制限に疲れている。今一番問題なのは40代、50代の患者が増えていることだが、その原因はほとんど重症化しない若者を軽症で入院させていること。こんなことをやっていたら、たとえさざ波であっても低い医療キャパシティがいつでも崩壊する。それを解決せず行動制限を言うのはおかしい」と持論を展開。

 さらに「(尾身会長は)西村経済再生相の横にいてずっと飲食店ばかりに命令して、医療機関には何も命令してこなかった。現在は重症者が減り、高齢者3600万人の大部分にワクチン接種が済んでいるので、もう平常生活に戻してもいい。分科会の罪は大きい。分科会や医師会が何もやらなかったから行動制限を強いられているのにもかかわらず、誰も責任を追及しないことがおかしい」と怒りをぶつけた。